HACCPはアメリカで考えられた食品を安全に製造する為の管理手法で、元々は安全な宇宙食をいかにして作るかということからはじまりました。どこの国でも大量に食品を製造する場合には特に、食品を製造し最終工程で出荷する前にランダムに抜き取って安全性を検査するのが主流となっています。抜き取った製品にもし不具合が生じていた場合、前後の一定の食品を破棄することで消費者にわたることがなく、万が一流通されてしまっても回収や注意喚起を行うようにし、具合が悪くなった人には病院に行ってもらうように促しています。宇宙に宇宙食を持って行った場合には同じようにはいかず、病院もないのでちょっとした腹痛でも命取りになりかねない問題に発展する場合も考えられます。
その為、アメリカは最終工程だけでなく、工程ごとに管理していくHACCPという管理手法を考えだしました。HACCPは仕入れから加熱処理、袋詰めといった多くの工程を一つひとつ管理し問題点があれば解決していくといった方法です。最終段階だけでなく工程ごとの問題点を管理していくので、今までのように最終工程で異物が混入した事がわかり食品は破棄し、大きな問題にならなかったとしても実際にはどの工程で混入したかはっきりわからないことも少なくありませんでした。HACCPの手法ではどの工程だったかをしっかり見極められるようになる可能性が高くなるため、今後の対策がとれるようになります。