センサーつきの温度計を使用する時は、温度測定の正確性を期す為にしっかりと設置することが大切です。当然ながら温度計は周辺環境の熱源や風の影響を受けるので、これらを考慮して設置を行う必要があります。室内では冷暖房器具や空調家電の近くを避けて、温度変化や風の緩やかな場所を選ぶのが賢明ですし、可能であれば数箇所を同時に測定するのが望ましいです。冷暖房や空調の空気の温度を測定したいなら別ですが、室温を測るつもりならセンサーの設置場所は特に重要です。
また、熱には直接伝わるものと光を受けて発熱するケースもあるので、両方について考慮することが不可欠だといえます。温度計のセンサーは、極端な温度変化にさらされると性能が低下したり、精度が変化することがありますから、不必要に高温や低温環境に置かないのが鉄則です。このような環境に設置する必要がある時も、急激な温度変化は避けて少しずつ適応させるつもりで環境に馴染ませるのが得策です。壁際は風の通りが室内の中央付近と異なり、停滞したり逆に加速することも珍しくないので、性質を考慮してセンサーの設置を行いたいところです。
一方、屋外で温度計を使用する際は、直射日光を避けるフードや風よけを使用するのがおすすめです。直射日光は温度計にとって大敵ですし、風は室内以上に強く吹くこともあるので風よけは必須ですから、足元の温度が伝わる直置きを避けつつ、センサーを様々な要素から守る形で設置することが大事です。