温度計と聞くと水銀柱を思い出す人も多いことでしょう。水銀柱は古くからの方法とも言え、非常に精度が高いメリットがあります。しかし、水銀の使用は環境の観点から望ましくはありません。もっと安全で環境に優しい計測方法が必要なのです。
では、熱はどの様に測ることが出来るかについて考えてみましょう。まず、熱を測定するためには測定部分に熱を伝えることが必要です。ただ、この時に考えなければならないのが伝えるための手段です。と言うのも、熱の伝わるのは、伝導や対流、そして放射があるからです。
この内の伝導や対流で伝わって来た熱を測るのが水銀式と言うことが出来ます。熱が水銀柱の部分まで伝わり、それが計測されるのです。しかしその計測方法はベストではありません。ところで、熱にはもう1つの伝わり方があります。
それが放射です。これは熱が電磁波となって伝わる方法で、真空中でも伝わる特徴があります。そして、離れて測定出来ることが可能です。そのため水銀を使うことも無いため、環境に優しい機器とすることが出来ます。
そこでセンサーの技術が登場します。センサーは離れている場所からも熱を測ることが可能です。ですから作業者も安全に高い熱源を測ることが出来る点がメリットです。この温度計は特に離れた位置の高温の熱を測る場合に向いています。
高温の場所には作業者が近寄れないからです。センサーによる温度計は今後ますます発展していく技術と言えるでしょう。