体温を測る温度計には様々なタイプがあり、センサーのしくみもそれぞれです。温度を測るまでの時間や使い勝手の便利さをとるか、もしくは時間はかかっても正確な温度を測れるか、など温度計のセンサーにも用途によって数々のバリエーションがあります。主に大きく接触式と非接触式にわかれているのが特徴です。まず接触式のセンサーには、熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタ測温体、バイメタル式温度計、液体充満式温度計そして水銀温度計等があり、一般的に広く使われているものがほとんどこの接触式です。
温度を測るセンサーに対する熱伝導を利用して温度を測ったり可視化するこれらの接触式は、実際の熱伝導が反映されているので正確な温度を測るのに適していると言われている方法です。対する非接触式のセンサーは、人間も含めて熱を持っている物体が発している赤外線を感知して、それを温度として可視化させる方法のものです。代表的なものはやはりサーモグラフィで、物体の表面から発せられる赤外線を測定し、表面温度に色を割り当てて視覚的に分かりやすくしたものとして知られています。これらの方法は接触式に比べて、実際に熱に触れられない超高温の対象を計測したり、遠い距離のものを計測するのに優れています。
昨今では新型ウイルスの流行で対人同士の接触をへらすために、遠くから計測できるこの非接触式の体温計というのも流通してきました。それぞれのしくみを活かして、実測が出来る範囲が対象でより確実性を求めるなら接触式、遠い距離やリスクのある対象を図るなら非接触式、と使い分けていきたいです。